【動画付き】DFウェズレイ・フォファナ プレースタイルと人物像【チェルシー/フランス】

DFウェズレイ・フォファナ
【引用:Fabrizio Romano公式Twitter】

粘り強い移籍交渉の末、チェルシーが獲得したフランス人DFウェズレイ・フォファナ。レスター・シティでブレイクを果たし、20代前半の若手ながらその実力は既にイングランドでも折り紙付きであり、守備陣の層が薄くなったチェルシーでの活躍が期待されているフォファナについて、本記事で詳しく紹介していく。

目次

フォファナの基本プロフィール

生年月日2000年12月17日
国籍フランス
所属クラブチェルシーFC
ポジションDF
身長190cm
利き足右足
経歴ASサンテティエンヌ→レスター・シティFC→チェルシーFC

フォファナのプレースタイル

フォファナのプレーエリア【引用:SofaScore

フォファナは主にセンターバックとしてプレーする。彼の武器は主に2つある。1つ目は恵まれた体格を駆使した対人戦の強さ。190cmの身長と強靭なフィジカルで、空中戦はもちろん、地上戦でも強引な突破を図るFWを止めることができる。またライン際での競り合いやカウンタープレスにも負けずに、確実にボールを自分たちのものに出来る。PA内で冷静にノーファールでボールを刈り取れる技術も持ち合わせている。

2つ目は、いわゆるサッカーIQの高さ。屈強なディフェンダーは素早く細かいパス回しで翻弄されてしまうことも多いが、フォファナはそうではない。常にフィールドの状況を把握し、スルーパスが通りそうな箇所をいち早くケアする。また相手の狙いを察知して、徹底的に潰すこともできる。味方のミスにも素早く対応してカバーすることができるのである。この能力は簡単には身につかないものだが、彼は若いうちからこれを習得。年々精度が高くなっている。

フォファナはこの2つの武器によって、プレミアリーグのハイレベルな「屈強アタッカー」、そして「ラインブレイカー」のどちらにも対処出来る、非常に優れたセンターバックとして活躍している。

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フォファナのスーパープレー

この動画では、フォファナの良い守備がまとめられている。強靭なフィジカルと予測力を発揮して相手のチャンスを潰していることが分かる。

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フォファナのキャリア

フォファナは6歳からサッカーを始めた。地域のユースチームで成長した彼は2015年にサンテティエンヌのユースに加入する。2018年5月にプロ契約を結び、セカンドチームからキャリアをスタートさせる。翌年5月にトップチームへ招集されると、ニース戦でベンチ入り。そのデビュー戦では、前半20分にスクランブルで本職ではない右SBとして交代出場という難しい状況を強いられたが、安定したプレーを見せ、3-0のクリーンシートに貢献した。

有望な若手選手として期待値が高まる中、迎えた2019-20シーズンは膝の怪我で出遅れたものの、復帰後は守備の要としてフル出場。2019年12月4日には初得点を決めた。チームはリーグ戦では下位に沈んだが、カップ戦はPSGに次ぐ準優勝を果たした。また個人ではU21代表に招集され、年代別EURO予選に出場。

2020年10月2日、プレミアリーグのレスターへ3650万ポンド(約55億円)で移籍。5年契約を結んだ。メディアは将来を見越した移籍と報じたが、負傷離脱したソユンクの代役として10月18日のアストン・ビラ戦に先発出場。最初はサポーターから不安視されていたが、イングランドでも通用する優れた身体能力を武器に実力を証明してみせ、新たなレスターのDFの顔として信頼を掴み取った。結局フォファナは移籍初年度からレギュラーとしてリーグ戦28試合に出場。FAカップ優勝を果たし、クラブの若手最優秀選手にも選ばれた。

2021-22シーズン、さらなる活躍が期待されていたフォファナだったが、プレシーズンマッチのビジャレアル戦で腓骨骨折の大怪我を負い、シーズンの半分以上を棒に振ってしまう。ようやく復帰したのは3月17日のカンファレンスリーグ、レンヌ戦。ここで彼は得点を決めるなど大怪我明けとは思えないパフォーマンスを見せ、復活を知らしめた。

2022-23シーズンは欧州大会を逃したレスターからの移籍報道が加熱する中でスタート。開幕後もチェルシーとレスターの攻防戦が繰り広げられていた。そのフォファナも移籍争いに影響され第3節にはプレーを拒否、その後はロジャース監督が精神状態を理由に起用しないことを明言するなど波紋が広がっていた。結局8月31日、チェルシーへの移籍が発表。移籍金は7500万ポンド(約121億円)の条件で決着した。

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フォファナのエピソード

2022年3月にレスターと2027年までの契約更新をしたフォファナだったが、同年8月にチェルシー獲得の噂が流れると徐々に態度が変わる。クラブ間の攻防戦が激化するにつれて彼のメンタルも悪化し、SNSのプロフィールから「Leicester」の文字が消え、遂には練習を欠席するほどに。結局彼をメンバー外にする選択をしたロジャース監督は「彼はいい子なんだ。難しい状況であることは間違いないが、少なくともするべきことは立ち上がることだ。もしそれができないのであれば、私たちのグループに入ることもできない。」と会見でフォローもしつつ、厳しい言葉を投げかけた。落ち着いたプレースタイルとは裏腹に、まだ精神面では年相応であるのかもしれない。

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フォファナのまとめ

大怪我も負いながらレスターで存在感を高め、いよいよ“ビッグ6”のチェルシーへと活躍の場を移したフォファナ。よりハイレベルなチームメイトとの切磋琢磨は、彼を更に一段階上の選手へ成長させてくれることだろう。まだ成し遂げていないフル代表の招集も恐らくは近いうちに達成し、「レ・ブルー」の欠かせない守備の要として名を馳せる時も近いと思われる。新天地に移った彼の活躍に注目していこう。

DFウェズレイ・フォファナ

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この記事を書いたライター

地元のクラブ、反町監督率いる松本山雅からサッカーの魅力へ強く惹かれる。その後国内外のリーグを観戦するように。
好きな選手は最後まで泥臭く走り戦う選手。海外サッカーを見るようになったきっかけは岡崎慎司。
趣味はスポーツ観戦と音楽。

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