【動画付き】アーリング・ハーランド プレースタイルと人物像【マンC/ノルウェー】

ノルウェー代表FWアーリング・ハーランド
【引用:マンチェスター・シティ公式Twitter】

現在、世界最高のストライカーとの呼び声も高いノルウェー代表FWアーリング・ハーランド。かつては日本代表MF南野拓実ともザルツブルクで共闘し、得点を量産。一躍トップストライカーとなり、鳴り物入りでドルトムントへ加入。そして2022年5月にジョゼップ・グアルディオラ監督率いるマンチェスター・シティへの移籍を発表し、メガクラブへのステップアップを果たした。今後の活躍が気になるハーランドのプレースタイルやスーパープレー、エピソード等をこの記事で紹介していく。

目次

ハーランドの基本プロフィール

生年月日2000年7月21日
国籍ノルウェー
所属クラブドルトムント
ポジションFW
身長194cm
利き足左足
経歴ブリンFK→モルデFK→レッドブル・ザルツブルク→ボルシア・ドルトムント→マンチェスター・シティFC

ハーランドのプレースタイル

ハーランドのプレーエリア【引用:SofaSocre

センターフォワードを主戦場とする9番タイプのストライカーである。怪物的な得点能力でこれまでも多くのゴールを奪っており、多くのハットトリックも達成している。その高い得点能力の要因を解説していく。

まず特筆すべきなのは高いシュート精度である。相手GKとの1対1の場面では高確率で枠内へシュートを決めることができる。GKの手の届かないゴール隅を狙ったコントロールシュートと、GKが反応出来ない強烈なパワーシュートを高精度に使い分けている。角度が無い場面でも冷静に枠内へシュートを収めるシーンは何度も見た光景である。

その高いシュート精度を生かすためにハーランドが試合中に行っていることは、相手DFとの駆け引きである。味方のパスやクロスにワンタッチでゴールを決めることが多いが、それは彼が相手DFとの駆け引きに勝っている証拠である。相手DFの死角となる背後にポジショニングを取り、そこから一気にゴール前の急所に走り込むため、相手はハーランドをマークしにくく、対処が難しいのである。自らの身体能力に頼るだけでなく、ストライカーとしてのポジショニングを身につけているからこそ、多くのチャンスを迎えることができ、そのチャンスを高いシュート精度でゴールに結びつけているのである。

もちろん194cmの大型の体から生み出される高い身体能力を生かしたプレーも可能であり、高い打点でのヘディングやボールキープ、脅威的なスプリント力でカウンター時にはゴール前まで一気に到達することや、長い距離をドリブルで運んでいくこともできる。守備時にはプレスもしっかり実行しており、短所を探すことが難しいプレイヤーである。

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ハーランドのスーパープレー

ハーランドがドルトムント所属時にブンデスリーガ出場65試合で決めた61ゴールがまとめられた動画である。ほぼ1試合に1点ペースで得点を量産していることからもハーランドが怪物ストライカーと呼んでいいことがわかる。シュート精度の高さ、相手DFとの駆け引きの上手さ、アジリティの高さが随所に見られる。

2020年2月18日に行われたUEFAチャンピオンズリーグ、ラウンド16第1戦のパリ・サンジェルマン戦で見せた爆速スプリント。相手CKをクリアしたハーランドはクリアボールが味方に渡るのを確認すると、全速力でスプリントを開始。結局は自らにパスが来ることは無かったが、脅威のスピードでペナルティボックスからペナルティボックスまでを駆け抜けた。このスプリント時に60mを6.64秒で走っており、この数字は60メートル競走の世界記録であるクリスチャン・コールマンの6.34秒(屋内記録)に迫るものだったという。ハーランドの身体能力の高さを見せつけた瞬間であった。

https://twitter.com/ChampionsLeague/status/1231294821278593026

ハーランドのキャリア

生まれはイングランドのリーズ。父である元ノルウェー代表選手のアルフ・インゲ・ハーランドがイングランドのリーズ・ユナイテッドFC所属時に誕生したためである。3歳までをイングランドで過ごし、その後家族でノルウェーのブリンに移り住んだ。その地域のクラブであるブリンのアカデミーでサッカーキャリアをスタート。メキメキと成長を見せたハーランドは2015-16シーズンの15歳の時に早くもトップチームに昇格を果たす。だがブリンのトップチームの公式戦では得点を奪うことは出来なかった。

2017年2月1日に当時オーレ・グンナー・スールシャール監督が率いていたモルデへ移籍。4月26日のノルウェー・カップで移籍後初出場で初得点をマーク。リーグ戦の初出場は6月4日で途中出場の中、ゴールを奪った。2018年7月1日のSKブラン戦では開始から21分の間で4得点をマークする大活躍を見せた。

2019年1月1日からオーストリアのザルツブルクへ移籍。ジェシー・マーシュが監督となると現リバプールFC所属の南野拓実や現ウルヴァーハンプトン・ワンダラーズFC所属の韓国代表FWファン・ヒチャンらと共にFWの主力として出場するようになった。2019年9月17日、UEFAチャンピオンズリーグのヘンク戦ではハットトリックを達成。19歳58日でのCLハットトリックは史上3番目の若さでの達成であった。

ハーランドの名は広くサッカー界に知れ渡り、ビッククラブ移籍の噂も絶えなかったが、2019年12月29日にドイツのドルトムントへの移籍が発表された。圧巻だったのはドルトムントでのデビューとなった2020年1月18日のFCアウクスブルク戦である。途中出場にもかかわらず、ハットトリックを達成した。ブンデスリーガデビューでのハットトリック達成は史上7人目であり、途中出場からは史上初の快挙であった。その後ブンデスリーガでは1試合に1得点に近いペースで得点を量産している。CLでも多くの得点を奪い、大会史上最年少となる19歳212日でのCL二桁ゴールの達成や、史上最速での15ゴールを達成した。

そして、2022年5月10日に7月1日付でマンチェスター・シティへの移籍が決定したことがクラブの公式HPにて発表され、活躍の場をイングランドのプレミアリーグに移した。

ノルウェーの世代別代表では、2019年5月30日に行われた2019 FIFA U-20ワールドカップのU-20ホンジュラス戦にて9得点のトリプルハットトリックの大暴れで12-0の勝利に貢献したことが話題となり、この大会の得点王にも輝いた。A代表には2019年9月5日のマルタ戦で先発にてデビューを果たしている。2020年9月4日のUEFAネーションズリーグ2020-21のオーストリア戦でA代表初ゴールをマークした。

ハーランドのエピソード

ハーランドは公式戦でハットトリックした際の試合球を自宅のベッドに寝かせ、それを自らの「彼女」として一緒に寝ていることをノルウェー紙「Dagbladet」にて語ったことがある。これまで多くのハットトリックを達成しているハーランドであるが、いつかベッドの上の領域全てをその「彼女」に占領されるであろう。

また、ブンデスリーガの公式YouTubeチャンネルにてハーランドのStoryが配信されている。幼少期にその時の年齢での走り幅跳びの世界記録を更新したこと、憧れの選手は元スウェーデン代表FWズラタン・イブラヒモビッチとポルトガル代表FWクリスティアーノ・ロナウドであること、サッカーだけでなくハンドボールもしていたこと、上記のハットトリックボールの「彼女」のこと等がこの動画で紹介されている。

ハーランドのまとめ

これまでザルツブルクやドルトムントで、高精度のシュートとポジショニング、動き出しの良さ、高い身体能力を生かして多くの得点を奪ってきたハーランドは2022-23シーズンからマンチェスター・シティに活躍の場を移した。名将グアルディオラからの指導を受け、今後さらなる成長と進化を見せるに違いない。プレミアリーグやチャンピオンズリーグでこれからどれほどのゴールを決めるのか気になるところである。また、将来的にはバロンドールを複数回受賞し、メッシ、C・ロナウドの領域に達するまでに至るのか、注目して見たい選手であることは間違いない。

ノルウェー代表FWアーリング・ハーランド

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この記事を書いたライター

ユルゲン・クロップ監督率いる当時のドルトムントがきっかけでサッカー好きに。
試合をシステムの観点から分析するのを得意としている。
好きなサッカー選手は、チアゴ・アルカンタラ。
趣味はゴルフ・釣り・サウナ・野球観戦と多彩。

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