【動画付き】FW前田大然 プレースタイルと人物像【セルティック/日本】

セルティックの前田大然
【引用:前田大然公式Twitter】

圧倒的なスピードの持ち主である日本代表FW前田大然は、2021年にJリーグ得点王の称号を獲得し、2022年セルティックに活躍の場を移した。2回目の海外挑戦となった前田だが、今後その活躍に期待がかかる。そんな前田のプレースタイルやキャリアを紹介していく。

目次

前田大然の基本プロフィール

生年月日1997年10月20日
国籍日本
所属クラブセルティックFC(loan)
ポジションFW
身長173cm
利き足右足
経歴松本山雅FC→水戸ホーリーホック(loan)→CSマリティモ(loan)→横浜F・マリノス(loan)→横浜F・マリノス→セルティックFC(loan)

前田大然のプレースタイル

前田大然のプレーエリア【引用:SofaScore

メインポジションはCFと左WG。持ち前の脚力を生かしたプレーが持ち味のスピードアタッカー。50mを5秒8で走ると言われ、ある試合では瞬間最高速度が時速36.9kmを出したデータもあるほどの足の持ち主である。スペイン紙『アス』が2020年に発表した最高時速ランキングによると、1位のウェールズ代表FWガレス・ベイルが39.9kmと断トツのスピードであるが、2位のペルー代表FWルイス・アドビンクが36.15km、3位のフランス代表FWキリアン・ムバッペが36.0kmと、前田の速度に軍配が上がるデータとなっている。

また、足が速いだけではなく、スプリントを繰り返し行えることも前田の強みだ。Jリーグ公式サイトのデータによると、2021年に1試合でのスプリント回数が最も多かった記録は、第24節の大分トリニータ戦の前田の64回であり、このランキングのトップ10位の中に前田以外の選手は2名しかいない。前田のスプリント回数の多さと、その継続力がわかる結果となっているデータである。裏のスペースへの抜け出しを狙うことや一瞬のスピードで相手DFの死角からゴール前へ走りこむこともそうだが、献身的なプレッシングを常に行うことが出来ることが、この記録が出せている要因であろう。

ただ、足元の技術に優れている選手ではないため、テクニックを使った1対1でのドリブル突破や、トリッキーなプレーをすることはほとんど無い。圧倒的なスピードを持つ前田には、足元のテクニックを身に着けることなど必要なく、いかにこのスピードを生かしたプレーが出来るかが重要なのだ。

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前田大然のスーパープレー

2021年Jリーグでの前田のプレー集。相手DFの死角からゴール前へ飛び出してのゴールや、プレッシングからボールを奪ってのゴール、裏のスペースへ抜け出してのゴールといった、【プレースタイル】で挙げた前田の強みが発揮されたゴールを見ることが出来る。

2021-22スコティッシュ・プレミアシップ第21節のハイバーニアンFC戦、セルティックに加入したばかりの前田は先発デビュー戦にて開始4分で早速初ゴールをマークした。味方が相手陣内でボールを奪いショートカウンター。ゴール前に残っていた前田が右からのグラウンダークロスを丁寧に合わせた。

前田大然のキャリア

大阪府南河内郡太子町出身の前田は、2010年の第88回全国高校サッカー選手権大会で優勝した山梨学院大学附属高等学校に憧れを抱き、大阪を離れての入学を決める。高校3年次の高円宮杯JFA U-18サッカープリンスリーグ関東では12得点を挙げて得点王となる。高校卒業後は大学進学の予定だったが、松本山雅FCの練習に2度参加。その実力が評価され、2016年に入団することとなる。転機となったのは2017年の水戸ホーリーホックへの期限付き移籍。シーズン36試合で13ゴールを挙げる活躍を見せた。松本山雅へ復帰していた2019年には、コパ・アメリカに臨む日本代表のA代表に初選出され、初戦のチリ戦でA代表デビューを飾った。また、松本山雅からA代表に選ばれた初めての選手となった。

2019年の7月21日にはポルトガルのマリティモへ期限付き移籍し、海外初挑戦。公式戦24試合に出場し4ゴールを挙げた。その後マリティモへ完全移籍することは無く、2020年8月3日に横浜F・マリノスへ期限付き移籍、シーズン終了後にマリノスへ完全移籍をした。2021年シーズンにはリーグ戦で23ゴールを挙げ、川崎フロンターレ所属の元ブラジル代表FWレアンドロ・ダミアンと同数での得点王となった。

そして2021年12月31日、スコットランドのセルティックへの買取OP付きの期限付き移籍を果たした。2022年1月19日、スコティッシュ・プレミアシップ第21節のハイバーニアン戦で先発デビューを果たし、その試合で早速初ゴールを挙げた。

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前田大然のエピソード

2019年にポルトガルのマリティモへ移籍した前田は、日本帰国後も海外のクラブへの再挑戦を意識していた。横浜F・マリノスのヘッドコーチ、ショーン・オントン氏が、前田がマリノス在籍時にはすでに英語の勉強をしており、時々一緒に練習をしていたことをオーストラリアメディアの『KEEP UP』のインタビューにて明かしている。見事セルティックへの移籍を果たした前田だが、英語の勉強の成果はいかに。

その移籍先セルティックでは、味方を助ける前線からのプレスなど献身的な動きとその見た目から、ファンの間で漫画「ドラゴンボール」のキャラクター、「クリリン」に因んで「足の速いクリリン」と呼ばれている。

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前田大然のまとめ

時速36.9kmのスピードで相手DFを置き去りにし、誰よりも多いスプリントで果敢なプレッシングを行い、相手の死角からゴール前に飛び出して、Jリーグでゴールを量産してきた前田。セルティックに期限付き移籍した今、まずは買取OPが行使されることが第一目標となる。そのためにはより多くのゴールという結果でスコットランドの話題となる必要がありそうだ。今後の前田の活躍とさらなるステップアップに期待したい。

セルティックの前田大然

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この記事を書いたライター

ユルゲン・クロップ監督率いる当時のドルトムントがきっかけでサッカー好きに。
試合をシステムの観点から分析するのを得意としている。
好きなサッカー選手は、チアゴ・アルカンタラ。
趣味はゴルフ・釣り・サウナ・野球観戦と多彩。

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