【日本代表】vsドイツ代表の注意点&突破口は?ノーミルク佐藤の見解

ドイツ戦の注意点&突破口
【引用:DFB公式Twitter & Off The Ball編集部】

ドイツ代表とのカタールW杯初戦が迫っている。バイエルン・ミュンヘンを筆頭に、ビッグクラブで主力として活躍するワールドクラスが集う優勝国候補に日本代表が挑む構図となるが、サッカー専門YouTubeチャンネルでMCを務め、データ企業を経営する戦術分析家のノーミルク佐藤氏は、ドイツ戦の注意点と突破口について解説している。

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ドイツ代表の特徴は“アタッカー陣の流動性”

ドイツは4-2-3-1システムを基本としているが、特徴的なのはアタッカー陣の流動性だ。前線5枚が中央やサイドに連動して流れるため、マンマークディフェンスを取り入れるチームにとっては、非常に守りにくいスタイルと言える。

ノーミルク佐藤

ドイツ相手に気をつけなければならないのは、前線のアタッカー陣が入れ替わり立ち替わり動いてくるところ。センターFWやトップ下がサイドに流れることで、自分のマーカーを釣り出して、サイドの選手が空いた中央のスペースに入り込むといった形が頻繁に見受けられる。日本にとって、実はこのスタイルは相性が悪い。東京五輪の時に田中碧選手も話していたが、世界はサッカーをしているけれど、日本は1対1ばかりしている、という発言が、ドイツ戦における肝となるかなと思っている。

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ドイツ戦は東京五輪で課せられた宿題の“答え合わせ”

東京五輪では最後の2試合で連敗し、あと一歩のところでメダル獲得を逃した苦い経験がある。その際にディッセルドルフMF田中碧は、日本に染み付いている1vs1への固執から脱却する必要性に言及していた。ドイツ戦は東京五輪で課せられた宿題に対する、明確な答え合わせとなる。

ノーミルク佐藤

あれから1年半が経って、まだ“1対1”をやっているのであれば、ドイツのマークを受け渡すことがなかなかできずに、相手にサイドに流れた選手とのスイッチをされて、違う選手に斜めから中央に侵入されて、CBのところで反応ギャップが生じてオフサイドも取れずに失点、といった場面も出てきてしまうだろう。そうならないためにも、ドイツ相手にはマンマークになりすぎずに、ゾーンディフェンスを心がけなければならない。例えば遠藤航選なんかはボールホルダーに食いつきすぎず、中央に構えたうえでスペースに入ってきた選手を捕まえる、といった役割に注力する方が、ボールの奪いどころの目処は立つだろう。

韓国に敗れたドイツ代表は日本相手に“本気モード”

ドイツは4年前のロシアW杯に、前大会王者として臨み、連覇が期待されていた中で、まさかのグループリーグ敗退を喫していた。突破を懸けた最終節の韓国戦でも歯車が合わないまま0-2で敗れている。ドイツにとっては当然、大舞台でアジア国に二度も足元をすくわれるわけにはいかない。

ノーミルク佐藤

ドイツは前大会で韓国に敗れてグループリーグを敗退しているが、ドイツのような国は2大会連続で同じミスはしないチーム。なので、同じアジアだからというわけではないが、初戦の日本に対しては相当な警戒と分析をしてくるだろう。だからこそ、ドイツ側が「日本は1vs1を重んじるチームだな」という印象を持って試合に臨んでくることが予想される。遠藤選手がブンデスリーガでデュエル王に輝いていることも、もちろん認識しているはず。そして、流動的に入れ替わる自分たちのサッカーであれば、相性が良いだろうとも判断する。

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日本代表に求められるのは守備で数的有利を作る“進化”

ドイツが日本を緻密に分析してくることが予想されるからこそ、日本はその予想を裏切るスタイルでドイツの隙を生み出す必要性があるとノーミルク佐藤氏は説いている。

ノーミルク佐藤

日本がやるべきなのは、1vs1だけではなく、連動的に対応して守備でも数的有利を作れるという“進化”を見せつけること。マンマークだけではなく、ゾーンディフェンスで奪い切れるチームである姿勢を示すこと。そうすれば、ドイツとしては想定とは異なる展開となる。フリック監督が日本に対するアプローチの方法を調整するタイミングを見計らって、変更の際に生じる相手の隙を突く形で得点を奪えたらなと。

ストライカー欠場のドイツ代表は戦い方のプラン変更も?

一方、ドイツは最前線の主力を務めていたライプツィヒFWティモ・ヴェルナーが大会直前の負傷によりカタールW杯を欠場することになったため、戦い方に少しテコ入れを施してくる可能性も指摘している。

ノーミルク佐藤

ハンガリー戦では、相手にブロックを形成されて、枠内シュートをほとんど打つことができないまま敗れた。ハンガリーのようにどれだけコンパクトに守備できるかも、もちろん重要だろう。スピードのあるヴェルナーの欠場はドイツにとってはかなりの痛手だが、それを受けて前線の役割分担を変える傾向はあると思う。もしかしたら、​​アデイェミあたりを日本戦で先発させて、冨安をピン留めする役割を任せられる可能性もある。それで2列目の3人で流動的に攻め込み、日本の守備網を瓦解させたうえで、生じたスペースに3列目のギュンドアンが入り込むといった攻撃を展開してくるかもしれない。

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ドイツ戦の注意点&突破口のまとめ

日本代表は森保一監督の下、4年間にわたってW杯に向けたチーム作りを進めてきた。まさにその集大成を示す戦いが始まるわけだが、ドイツ戦に対して「4年間の全てをぶつけるのは、他のどの試合でもなく、間違いなくドイツ戦。3試合分のエネルギーをここに全て投入してもいいくらい。どれくらいチームとして日本が成長できているか、それを証明するための一戦となるだろう。」と、ノーミルク佐藤氏は力強く締め括っていた。日本対ドイツの一戦は、日本時間で11月23日(水)の22時にキックオフを迎える。

当記事のインタビュイー

ノーミルク佐藤のプロフィール

株式会社Lifepicture代表取締役、YouTubeCH「ミルアカ」MC『ノーミルク佐藤』。

複数webメディアの運営や企業の経営改善、マーケティング、プロモーション、教育事業を行う傍ら、自社でサッカーのデータラボを立ち上げ、独自にデータの収集・分析・開発を行う。

ABEMA「ゼルつく」の専属データマンとしての出演、ABEMA「FIFAワールドカップ2022抽選会生中継〜最速予想&分析SP〜」などの出演、GOAL主催Jリーグ版NXGN2021選考委員等も務める。

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この記事を書いたライター

「Off The Ball」編集長。
大手サッカー専門メディアに過去6年配属。
在籍時は、高校サッカー・J1リーグを主に担当。
「DAZN」企画でドイツ・スペインへの長期出張で現地取材を経験。
人生の転機は、フェルナンド・トーレスの引退会見で直接交わした質疑応答。
趣味はサウナ。

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