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【動画付き】FWユスファ・ムココ プレースタイルと人物像【ドルトムント/ドイツ】

ドイツ代表FWユスファ・ムココは、17歳でカタールW杯の招集メンバーに選出された超新星だ。16歳でブンデスリーガとチャンピオンズリーグのデビューを果たし、ストライカーとして早くも主力に定着するなど、今まさに世界から最も注目を集めている存在と言える。“先輩”ハーランドからも惜しみない賛辞が送られている”神童”ムココのプレースタイルやキャリアについて、本記事で紹介していく。

ムココの基本プロフィール

生年月日2004年11月20日
国籍ドイツ(カメルーン)
所属クラブボルシア・ドルトムント
ポジションFW
身長179cm
利き足左足
経歴ボルシア・ドルトムント

ムココのプレースタイル

ムココのプレーエリア【引用元:SofaScore

ムココは主にセンターフォワードで起用されているが、ウイングのポジションを務めることも可能な選手である。

彼のプレースタイルについてまず一番初めに触れなければならないのは得点能力の高さである。彼の利き足である左足から放たれるシュートは非常に威力があり、また精度も非常に高い。シュートに持っていくまでのバリエーションも豊富で、相手ディフェンダーとの1対1を制してからのシュートや味方のスルーパスに反応して得意な左足の一振りなど自分の形を持っている。さらにボックス付近でのポジショニングも良く、クロスに対して頭で合わせることも出来る。これらのことがドルトムントの下部組織での得点量産につながっていると考えられる。

また彼はただシュートやクロスに合わせるのがうまいだけでなく、強靭なフィジカルやスピード、豊富な運動量を兼ね備えていることも忘れてはならない。スピードがあるからこそ味方のスルーパスが活きてチャンスにつながったり、強靭なフィジカルを持っているからこそ簡単には倒れず、不安定な体勢からもシュートを放つことができるのだ。そしてスタミナもあるので90分間相手に脅威を与え続けることができる。

その他にもドリブルなど足元の技術にも長けているムココはまさに”規格外なストライカー”であり、”神童”とも呼べる存在である。爆発的なスピードを武器としているため、速攻カウンターで本領を発揮し、ワンタッチでのゴールや動き出しも卓越しているため、当時ドルトムントで活躍していたノルウェー代表FWアーリング・ハーランドとも頻繁に比較されており、実際に似通った点も多い。

ムココのスーパープレー

こちらはドルトムントでムココがこれまで決めてきたゴールをまとめた動画である。こちらのゴール集からムココの10代後半とは思えないフィジカルやシュート技術の高さを窺うことができる。

ムココのキャリア

ユスファ・ムココは2004年11月20日、カメルーンの首都ヤウンデで生まれる。その後10歳まで生まれ故郷のカメルーンで暮らしていたが、11歳の時にドイツで働いていた父に呼び寄せられたことがきっかけとなりドイツへ移住することとなる。

ドイツへ渡ったムココは2014年にドイツのFCザンクトパウリの下部組織へ入団する。ザンクトパウリではストライカーとして13試合に出場し23ゴールと10歳、11歳とは思えない驚異的な結果を残した。

そんな才能あふれるムココの元にはたくさんのオファーが届き、2016年7月にドイツの名門ボルシア・ドルトムントに入団することが決定する。加入してすぐにU-15のチームでプレーし、存在感を発揮すると17-18シーズンには13歳ながらU-17のチームへ昇格する。そして翌シーズンにはU17のキャプテンマークを着用するようになり、2年間で56試合に出場し86ゴールと素晴らしい数字を残した。その後はU19に昇格するものの、そこでも大活躍したムココは遂に2020年8月にトップチームへの合流が決まり、20-21シーズン第8節ヘルタ・ベルリン戦でトップチームデビューを果たし、第13節ウニオン・ベルリン戦ではブンデスリーガ史上最年少となる16歳と28日でプロ初ゴールを決めた。さらに12月8日に行われたUEFAチャンピオンズリーグのFCゼニト・サンクトペテルブルク戦では後半に途中出場し、16歳18日でのCL史上最年少デビューを果たした。このような活躍で世界に名が知れ渡ったこのシーズンはリーグ戦14試合に出場し3ゴールと16歳ながらきちんと数字という結果を残した。その後はケガで出れない時期もあったものの、着実に経験を積んでいき、ドルトムントではここまで59試合に出場し11ゴール8アシストと18歳の”神童”は順調に成長の一途を辿っている。

代表歴に関してはドイツ代表を選択しており、各年代別の代表に選出されている。そして2022年11月10日、カタールW杯で日本と対戦するドイツ代表に選出された。今回18歳ながら初めてA代表に招集されたムココは2022年11月16日のオマーンとの親善試合でA代表デビューを果たした。

ムココのエピソード

ムココはカメルーン生まれにも関わらずカメルーン国籍に加えてドイツ国籍も持っている。これはムココが生まれた際にドイツの市民権を持っている父親ジョセフ氏がヤウンデにあるドイツ領事館に出生を登録したことが影響している。

また規格外のフィジカルと並外れた才能を兼ね備えているムココには貫禄のある風貌や彼が12歳の時に18歳のガールフレンドがいたことなどが原因となって一時期年齢詐称疑惑が報じられることもあった。

他にも14歳でナイキと大型契約を結ぶなど彼に関してはプレーだけでなくエピソードにおいても他の選手とは一線を画している。

ムココのまとめ

決定力の高さや強靭なフィジカル、スピードなどを武器に驚異的な勢いでここまで成長してきたドイツ代表FWユスファ・ムココ。まだ18歳と若く、将来的には比較的年齢の近い同代表FWジャマル・ムシアラやFWカリム・アデイェミらと共にドイツの攻撃を引っ張っていく世界的なスター選手となっていくのは間違いないだろう。

https://www.off-the-ball.jp/qatar_worldcup-keyplayer/
T-Oyama

6歳からJリーグ、高校生から海外サッカーに興味を抱くようになり、試合を観戦するように。 好きな選手はアンヘル・ディマリア。 海外のサッカーを見始めるきっかけとなった選手でもあり、このことを人に話すと100%驚かれる。